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ガソリンはポリタンクで保管できる?灯油用がNGな理由やガソリン携行缶の選び方を解説

一般的な灯油用ポリタンクはガソリンの保管・運搬には使用できませんが、一定の基準を満たしたプラスチック製のガソリン容器は使用できます。本記事では、灯油用ポリタンクにガソリンを入れてはいけない理由や、ガソリン携行缶の選び方、給油時のルール、使用・保管するときの注意点を解説します。

灯油用ポリタンクにガソリンを入れてはいけない理由

灯油用と書かれたポリタンク

ガソリンを持ち運んだり保管したりする際、一般的な灯油用ポリタンクは使用できません。短時間の保管や運搬であっても、灯油用ポリタンクへガソリンを入れるのは避けましょう。

灯油用ポリタンクはガソリンに適した容器ではない

ガソリンを購入して持ち帰る場合は、消防法令に適合したガソリン携行缶などを使用する必要があります。灯油用ポリタンクは、灯油の保管や運搬を前提につくられていて、ガソリン用として消防法令で求められる基準を満たした容器ではありません。

なお、2024年3月1日からは、一定の基準を満たすプラスチック製容器も乗用車などでガソリンを運搬する際に使えるようになりました。ただし、家庭で灯油に使う一般的なポリタンクとは構造や表示の基準が異なります。「プラスチック製ならガソリンを入れられる」と判断せず、ガソリン対応の表示を確認しましょう。

ガソリンは揮発性が高く引火しやすい

ガソリンは常温でも揮発しやすく、発生した蒸気は静電気などの小さな火花でも引火するおそれがあります。蒸気は空気より重いため低い場所にたまりやすく、離れた場所の火気が着火源になる可能性もあります。

また、密閉した容器の中でガソリンが気化すると内圧が上昇します。高温環境では内圧がさらに高まり、開栓時にガソリンが噴き出す危険性もあるため、灯油と同じ感覚で容器を選ばないようにしましょう。

ガソリン携行缶の選び方

緑色のガソリン携行缶

ガソリン携行缶には、さまざまな種類があります。見た目や価格だけで選ばず、まずガソリンを入れられる基準を満たしているかを確認することが大切です。

消防法令に適合しているか表示を確認する

ガソリン携行缶は、消防法令で定められた安全性能基準に適合した製品を選ぶのが基本です。「ガソリンタンク」「燃料タンク」といった商品名だけで判断せず、危険物保安技術協会の試験確認基準に適合した「KHKマーク」や、危険物の国際輸送に関する基準に適合した「UNマーク」があるものを目安にしましょう。

基準を満たすプラスチック製容器も選択肢になる

ガソリン携行缶は金属製が一般的ですが、現在は一定の条件を満たすプラスチック製容器も使用可能です。対象となるのは、危険物の運送に関する国際的な基準に適合したことを示す「UN」表示と、容器記号「3H1」が付いたものに限ります。また、乗用車で運搬する場合、プラスチック製容器の最大容積は10Lと定められています。

プラスチック製を選ぶ際も、ガソリン用として認められた表示や使用期限を確認しましょう。

容量や用途に合ったタイプを選ぶ

ガソリン携行缶には1Lの小型タイプから、10L、20L程度までさまざまな容量があります。草刈機や発電機への給油、バイクなど、使用目的と必要量に合わせて選ぶのが基本です。

容量が大きいほど満タン時の重量も増し、運搬時の負担が大きくなります。必要以上に大きな製品を選ばず、車に積む場合は転倒や移動を防げるよう確実に固定できるかもチェックしましょう。

ガソリン携行缶へ給油するときのルール

消防法の書籍

消防法令に適合したガソリン携行缶を用意しても、ガソリンスタンドで自由に給油できるわけではありません。セルフスタンドでは利用者自身が携行缶へガソリンを入れることはできないほか、容器へ詰め替えて購入する際には本人確認などが行われます。

セルフスタンドでは自分で携行缶へ給油できない

セルフスタンドで利用者自身が給油できるのは、車やバイクなどの燃料タンクです。消防法令に適合した携行缶であっても、利用者が自分でガソリンを入れるのは禁止されています。

携行缶への給油は、ガソリンスタンドの従業員に依頼してください。ただし、店舗によっては携行缶への販売を行っていない場合もあります。事前に対応の可否を確認しておくとスムーズです。

購入時には本人確認と使用目的の確認を受ける

ガソリンを携行缶などの容器で購入する際は、本人確認と使用目的の確認が行われます。2020年2月1日から施行された「危険物の規制に関する規則」の改正により、販売するガソリンスタンド側には、本人確認に加えて販売記録の作成が義務付けられています。

購入時は運転免許証など本人確認に使えるものを準備し、「発電機に使う」「農機具へ給油する」など使用目的を伝えられるようにしておきましょう。確認方法は店舗によって異なる場合があるので、携行缶への給油の可否とあわせて、事前に問い合わせておくとよいでしょう。

ガソリン携行缶を使用・保管するときの注意点

ガソリン携行缶のふたを開ける様子

消防法令に適合したガソリン携行缶でも、使い方や保管方法を誤るとガソリンの漏えいや噴出、火災などにつながるおそれがあります。使用時は携行缶の取扱説明書を確認し、適切に取り扱いましょう。

直射日光や高温・火気を避けて保管する

ガソリン入りの携行缶は、直射日光が当たる場所や高温になりやすい場所、火気の近くを避けて保管します。高温になると内圧が上昇し、キャップを開けた際にガソリンが噴き出す危険があります。

保管時はキャップやエア調整ねじを確実に締め、蒸気が漏れない状態にしましょう。また、ガソリン入りの携行缶を車内に長時間置いたままにするのも避けるようにしてください。

使用時はエンジンを停止し開栓前に圧力を確認する

発電機や農機具などへ給油する際は、必ずエンジンを停止し、周囲に火気がない状態で作業します。また、携行缶の内部は気温の上昇などによって圧力が高くなっている場合があるため、いきなりキャップを開けるのは危険です。

エア調整ねじがある製品は、取扱説明書に従って圧力を調整してから開栓しましょう。携行缶自体が熱くなっている場合はすぐに開けず、火気や人から離れた風通しのよい日陰に移し、十分に温度が下がってから扱います。

ガソリンを必要以上に長期間保管しない

ガソリンは用途に合った量だけを購入し、家庭での長期・大量保管は避けましょう。ガソリン携行缶は、ガソリンを長期間備蓄するための万能な容器ではありません。長く保管すると燃料が変質する可能性があるほか、温度変化による内圧の増減が容器へ負担をかけ、亀裂や漏えいにつながる場合があります。

ガソリンの保管量が増える場合は自治体の規制を確認する

ガソリンの保管量によっては、消防法や自治体の火災予防条例に抵触する可能性もあります。消防法で定められているガソリンの指定数量は200Lで、それ以上の量を取り扱う場合は、原則として市町村長等の許可を受けた施設が必要です。

また、200L未満でも一定量以上になると、市町村の火災予防条例による貯蔵・取扱いの基準や届出の対象となる場合があります。まとまった量のガソリンを保管する場合は、事前に地域を管轄する消防署に相談しましょう。

災害への備えはガソリンの大量保管より日頃の満タンを意識

ガソリンを給油する様子

災害時の燃料不足が心配は、携行缶でガソリンを買い置きするよりも、普段から車の燃料に余裕を持たせておくのがおすすめ。大規模災害が発生すると、道路の寸断や物流の停滞、ガソリンスタンドへの利用者集中などにより、給油しにくくなる場合があります。車の燃料が十分にあれば、避難や移動に使えるだけではなく、状況に応じて車内で暖を取ったり、スマートフォンを充電したりする際にも役立ちます。

日頃から燃料メーターが半分程度になったら満タンにする習慣を意識し、必要以上のガソリンを家庭で保管しない備え方を検討しましょう。

ガソリンは灯油用ポリタンクではなく適合した携行缶に入れよう

ガソリン携行缶を運ぶ男性

一般的な灯油用ポリタンクは、ガソリンの保管や運搬には使用できません。ガソリンを容器に入れる場合は、消防法令に適合したガソリン携行缶を選ぶのがポイント。また、携行缶への給油はガソリンスタンドの従業員に依頼し、保管時は高温や火気を避けるなど適切な管理が必要です。災害への備えとしても、ガソリンを必要以上に家庭で保管するのではなく、普段から車の燃料を満タンに近い状態に保つことを意識するとよいでしょう。

#ガソリン

#防災備蓄

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