防災バッグの中身リスト|最低限必要なものや準備・管理のポイントを解説
防災バッグの中身を用意する際は、避難時に必要な物資を最低限まとめることを意識しましょう。基本的なグッズに加え、女性や子ども、高齢者といった家族の状況に合わせたものを追加する必要もあります。本記事では、最低限必要な防災バッグの中身リストや、準備・管理のポイントなどを解説します。
災害時に備える防災バッグの必要性
防災バッグとは災害時に必要な物資を一つにまとめたバッグのことで、防災リュック、非常用持ち出し袋などとも呼ばれます。災害時に備えて防災バッグを用意しておくと、自宅に留まるのが危険な場合も迅速に避難しやすくなります。災害発生時にできるだけ安全かつ快適に過ごすためには、家の中で1週間程度過ごせる備蓄品と一緒に、避難場所に持ち運べる防災バッグの準備も重要です。
防災バッグの中身リスト
防災バッグは持ち運びがしやすいように、貴重品、少量の水、衛生用品など、最低限のものだけを入れるようにします。持ち運びやすさを重視し、以下のリストに従って準備しましょう。
水:500ml 3本
食料品:最低3日分
貴重品(通帳・印鑑・現金・マイナンバーカード・保険証など)
懐中電灯:1つ
携帯ラジオ:1つ
予備電池・携帯用充電器:1つ
防災ずきん・防災ヘルメット:1つ
衣類・下着・タオル:1セット
雨具・防寒具:1セット
軍手:1双
携帯トイレ:5~8個
トイレットペーパー:1ロール
災害用ホイッスル:1つ
ペン・ノート:1つ
衛生用品(歯ブラシ・ウエットティッシュ・石鹸など):1セット
救急用品(絆創膏・包帯・消毒液など)
常備薬・お薬手帳
さらに余裕があれば、快適に過ごすための寝袋、耳栓、アイマスク、感染症対策用のマスク、体温計なども防災バッグに加えておくと良いでしょう。
【ニーズ別】防災バッグの中身に加えるグッズ
災害発生時には物流が停滞する可能性があるため、防災バッグの中身は性別や年齢に合わせてアイテムを追加しておく必要があります。先述した必要最低限のものに加えて、自身や家族の状況に合わせて準備をしておきましょう。
女性が防災バッグに加えておきたいグッズ
女性は以下のアイテムを追加で準備しておくと、避難生活がより快適になります。
生理用品
サニタリーショーツ
中身が見えないゴミ袋
防犯ブザー
災害時には物資がすぐに届かない可能性があるので、生理用品は余裕を持って数日間分用意しておきましょう。災害時に犯罪に巻き込まれないように、防犯ブザーを用意しておくと安心です。収納スペースが少ない場合は、災害用ホイッスルでも代用可能です。
入浴ができないことも考慮してボディシートやドライシャンプーを用意しておくのもおすすめ。また、ヘアゴムやヘアクリップがあると寝癖が気になりにくいでしょう。近年ではおしゃれなデザインの女性用の防災バッグやグッズも販売されています。見た目が可愛いものを選ぶと、避難時に少し気が紛れるかもしれません。
子どもがいる家庭の防災バッグに加えておきたいグッズ
小さな子どもがいる家庭は、子どもの年齢に応じて特別なグッズを用意しておく必要があります。
<乳幼児がいる場合>
哺乳瓶
ミルク
離乳食:最低3日分
紙おむつ:10枚程度
お尻拭き
おくるみ・ガーゼケット
抱っこ紐
ネックライト
母子手帳
<幼児がいる場合>
子ども用の靴
携帯用カトラリー
おやつ
静かに遊べるおもちゃ・絵本など
ミルクは普段飲んでいるものだと安心ですが、持ち運びやすいものを優先すると良いでしょう。ネックライトは両手が塞がっている時でも灯りを確保できるので、授乳の際などにあると便利です。
ある程度動き回れる年齢の子どもがいる場合は、ガラスや瓦礫による怪我防止のために靴底の厚い靴を用意しておきます。おやつやおもちゃなど、ストレス解消や気を紛らわすことができるグッズもあると安心です。
高齢者がいる家庭の防災バッグに加えておきたいグッズ
高齢者がいる場合は、避難先で不自由せずに過ごすためのグッズの準備を。
持病の薬
大人用おむつ・尿パッド・リハビリパンツなど
老眼鏡
補聴器
入れ歯・洗浄剤
折りたたみ式の杖
介護食
防寒・冷却グッズ
おむつや尿パッドは、普段から使い慣れているものを複数枚用意しておきます。デリケートゾーンの洗浄剤やシートもあるとより衛生的です。折りたたみ式の杖は、普段から杖を使用している場合は予備として、使用していない場合も念のため準備しておくと安心できます。加えて、低体温や熱中症対策に、使い捨てカイロや冷却シートといった体温調節ができるグッズも用意しておくのがおすすめです。
防災バッグを準備する際のポイント
防災バッグを準備する際は、持ち運びやすさや重量、収納方法に注意しましょう。避難時にすぐ持ち出せるような軽量で実用的なバッグを目指すことが大切です。
背負って走れる程度の重さを目安にする
防災バッグが重すぎると避難行動の妨げになってしまうので、中身は背負って走れる程度に留めるようにしましょう。重さの目安は年齢や体格によっても異なりますが、男性は10~15キロ、女性は6~10キロ程度と言われています。子ども用の防災バッグは年齢に合わせて軽くして、一人につき1つを準備しておくようにします。
食料は持ち運びやすいものを選ぶ
食料は持ち運びやすく、すぐに食べられて日持ちするものを選ぶのがポイント。乾パンやレトルト食品、缶詰、バータイプやビスケットタイプの栄養補助食品などがおすすめです。水や火がないと調理できないものよりも、いつでも食べられる食品を選ぶと良いでしょう。
カテゴリー別に収納する
防災バッグに荷物を詰める時は、フリーザーバッグのようなジッパー付きの透明な袋にカテゴリー別に分けて収納するのがおすすめ。貴重品、衛生用品、救急グッズなど、透明な袋に分けて収納しておくと、取り出す時に判別がしやすくなります。雨天時の防水対策としても効果的です。
すぐに持ち出せる場所に置いておく
防災バッグはすぐに持ち出せるように、避難経路上に置くようにします。押入れや棚の奥に収納してしまうと、取り出す間に逃げ遅れてしまうかもしれません。玄関や玄関近くの廊下など、避難時に必ず通る場所に置いておくと、すばやい避難がしやすいでしょう。
防災バッグの中身を管理するポイント
防災バッグの中身は定期的に点検し、災害時にいつでも使えるようにしておく必要があります。特に食料や電池などは消費期限や使用期限を確認しましょう。
食料はローリングストック法で管理する
災害発生時に食料が消費期限切れで食べられないという事態を防ぐには、ローリングストック法を取り入れて管理するのがおすすめ。ローリングストック法とは、備蓄した食料を定期的に消費し、その分を買い足す保存方法です。期限切れを防げるだけではなく、食品ロス対策にもなるので経済的と言えるでしょう。
定期的に中身の点検をする
食料以外の防災バッグの中身も、定期的に点検していつでも安全に使えるようにしておきます。電池の使用期限が過ぎていないか、液漏れはないか、防災グッズは正常に使用できるかなど、一つ一つ確認を。理想的な点検の頻度は半年に1回程度です。難しい場合は、最低でも1年に1回は点検するようにしましょう。
状況に応じて中身を見直す
防災バッグの中身は、家庭の状況に合わせて随時見直す必要があります。子どもが生まれた、持病を患っているなどの生活の変化を、防災バッグの中身にも反映しましょう。また、季節によってグッズを入れ替えておくのもポイントです。
いざという時のために燃料の備蓄も忘れずに
防災バッグの準備と同時に、燃料の備蓄を意識するとより安心です。災害発生時は燃料の供給が不足し、ガソリンスタンドが混雑するといったパニックが起こる可能性があります。そのため、日ごろから車の燃料メーターが半分程度になったら満タンにすることを心がけ、灯油は1缶多めの保管が推奨されています。ガソリンが満タンだと災害時に車の空調や充電などを利用でき、灯油を1缶多めに保管していると、灯油コンロやストーブを使用できます。どのような状況でも対応できるように、防災バッグと一緒に燃料も準備しておきましょう。
防災バッグの中身は使う人に合わせて厳選しよう
防災バッグの中身は水や食料、日用品に加えて、性別や年齢に合わせたものを厳選することが大事。中身を詰め込みすぎるのではなく、避難の妨げにならない重さに留めるのがポイントです。防災バッグだけではなく燃料の備蓄も忘れず行い、もしもの時に備えましょう。
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