記事一覧
  • TOP
  • 灯油
  • 【灯油の入れ方ガイド】ポンプの使い方やこぼしてしまった時...

2025/12/25

【灯油の入れ方ガイド】ポンプの使い方やこぼしてしまった時の対処法も紹介

灯油の入れ方は、必要な道具を揃えて正しい手順を守ることが大切。灯油ポンプの使い方も押さえておくと、灯油をより安全に扱いやすくなります。本記事では、ポリタンクやホームタンク、暖房器具のカートリッジタンクへの灯油の入れ方やポンプの使い方の他、灯油をこぼしてしまった時の対処法を紹介します。

灯油を入れるのに必要なもの

灯油ポンプがかけられたポリタンクと暖房器具のタンク

家庭で灯油を使うには、灯油用ポリタンクやポンプが欠かせません。まずは暖房器具などに灯油を入れるのに必要なものを紹介します。

灯油用ポリタンク

灯油を安全に給油・保管するには灯油専用のポリタンクが必要です。灯油は危険物に該当するため、消防法に適合したものを選びましょう。灯油用ポリタンクは高密度ポリエチレン製が一般的で、灯油の成分による劣化や変形を防ぐ構造になっています。容器にJISマークや危険物保安技術協会(KHK)のマーク、「灯油用」の表示があるものは基準を満たしているので、購入前に表示の有無を確認しておくと安心です。

灯油ポンプ

灯油をポリタンクからホームタンクや暖房器具のタンクにこぼさず安全に移し替えるには、灯油ポンプが必要です。ポリタンクを傾けて直接注ぐと手元が不安定になり、こぼれやすいため避けるようにしましょう。

灯油ポンプには、手動式・電動式・自動ストップ付きなどの種類があります。使用する暖房器具やポリタンクのサイズに合ったものを選ぶと、安全でスムーズな給油がしやすくなります。

雑巾

灯油を入れる際は、雑巾も一緒に用意しておくのがおすすめ。雑巾があると、灯油が手や床、タンク周りにこぼれた時にサッと拭き取れます。こぼれた灯油を放置すると、臭いが発生したり引火したりする可能性があるのですばやく処理できると安心です。

灯油を拭き取った雑巾は乾燥させずにビニール袋に密閉し、自治体のルールに従って廃棄しましょう。

【種類別】灯油ポンプの使い方

手動式灯油ポンプを使用する様子

灯油ポンプには手動式と電動式の2種類があります。特徴や使い方を理解して、自分に合ったポンプで効率よく安全に給油しましょう。

手動式ポンプ

手動式灯油ポンプは構造がシンプルで、初心者にも扱いやすい定番タイプです。ゴム球やピストンの圧力を利用して灯油を吸い上げる仕組みで、電源を使わずに手動で操作します。軽量で価格も手ごろなので、少量の給油しかしない人にもおすすめ。また、普段は電動式ポンプを使用する場合も、手動式ポンプをストックしておくと停電時の備えになります。

<手動式ポンプの使い方>

1.ポリタンクと暖房器具タンクに高低差を作り、ポリタンクの液面が給油口よりも高い状態にする

2.ポンプの空気つまみを固く締めて、空気漏れを防ぐ

3.ポリタンクにポンプの吸い取り口、暖房器具タンクに給油ホースを底から少し浮かせて差し込む

4.ポンプを数回押し、給油されるのを確認する

5.暖房器具タンク内の灯油が8~9割になったら、ポンプの空気つまみを緩めて流れを止める

電動式ポンプ

電動式灯油ポンプは、スイッチを入れるだけで灯油を吸い上げる仕組みです。自動ストップ機能付きのタイプは満タンになると自動で止まるため、こぼれ防止にも効果的。毎日ストーブを使う家庭や、重いポリタンクの扱いが不安な人にも適していると言えるでしょう。乾電池式やUSB充電式など、稼働方法は製品によって異なります。

<電動式ポンプ(自動停止機能付き)の使い方>

1.電動式ポンプの仕様に従い、電池をセットするか充電を済ませる

2.ポリタンクにポンプの吸い取り口、暖房器具タンクに給油ホースを底から少し浮かせて差し込む

3.スイッチを入れて給油を開始する

4.自動停止を確認後、ストップボタンを押してポンプを完全に停止させる

自動停止機能がない場合は、3の手順の後8~9分目まで給油が済んだら手動で停止してください。

▼こちらも参考に。

灯油ポンプの使い方は意外と簡単!安全に手間なく給油するポイントを解説

【種類別】安全な灯油の入れ方

ポリタンクに灯油を給油する様子

給油の場面ごとに正しい方法を知ることも、事故を防ぐために重要なポイントです。ポリタンクやホームタンク、暖房器具ごとの安全な入れ方をチェックしましょう。

ポリタンクへの給油

ガソリンスタンドやホームセンターで灯油を購入する時は、灯油販売機からポリタンクに給油するのが基本です。フルサービスのガソリンスタンドではスタッフが対応してくれますが、ホームセンターは店舗により異なるので確認しておくと良いでしょう。

セルフ式のガソリンスタンドでのポリタンクへの給油方法は以下の通り。

1.灯油専用の給油機に持参した灯油用ポリタンクを持っていく

2.給油量と支払い方法を選ぶ

3.ポリタンクにノズルを差し込み給油を開始する

4.自動停止後、ポリタンクのキャップをしっかりと締める

ポリタンクは転倒しないように、安定した場所に置くのがポイントです。キャップを開けたら、ノズルを深く差し込んでレバーをゆっくり握って給油を開始します。勢いよく入れると灯油が跳ねたり溢れたりする原因になるので注意が必要です。

▼こちらも参考に。

【灯油の買い方ガイド】初心者でも迷わない購入・運搬の手順や準備するものを解説

灯油タンク(ホームタンク)への給油

ポリタンクから自宅の外に設置された灯油タンク(ホームタンク)に給油する際は、電動式ポンプを使用するのが一般的です。ホームタンクは上部に給油口があるので、手動式ポンプだと高低差が作りにくく給油が難しいでしょう。基本的な給油手順は以下の通りです。

1.電動式ポンプの吸い込み口側をポリタンクに、ホームタンクの給油口に給油ホースを差し込む

2.ポンプの給油ボタンを押して運転を開始する

3.自動停止を確認後、ストップボタンを押してポンプを完全に停止させる

4.液垂れしないようにゆっくりとホースを抜き取ったら、オイルタンク側の元栓をしっかりと締める

製品によって仕様が異なる場合もあるため、必ず事前にホームタンクの説明書を確認してください。

カートリッジタンクへの給油

石油ストーブや石油ファンヒーターなどの暖房器具には、灯油を入れるためのカートリッジタンクが内蔵されています。ポリタンクから灯油を入れる手順は、以下の通りです。

1.暖房器具の電源を切り、完全に消火しているのを確認して本体からカートリッジタンクを取り出す

2.ポンプの吸い込み口側をポリタンクに、カートリッジタンクの給油口に給油ホースを差し込む

3.ポンプで給油を開始する

4.満タンラインを超える手前で給油を停止し、液垂れしないようにホースを抜き取る

5.カートリッジタンクのフタをしっかりと締める

手動式ポンプを使用する場合は、ポンプの使い方で説明したように高低差を作って給油しましょう。

灯油をこぼしてしまった場合の対処法

絨毯にこぼした灯油を拭き取る様子

灯油をこぼすと、臭いや火災のリスクが生じます。まずは火気を遠ざけ、換気を徹底することが第一です。こぼした場所に応じて、適切な処理を行いましょう。

玄関にこぼした場合の対処法

玄関はポリタンクを置いたりカートリッジタンクへの給油を行ったりなどで、灯油がこぼれやすい場所です。まずは新聞紙や雑巾で灯油を吸い取り、中性洗剤と水で洗い流しましょう。ドア周辺の灯油は靴底に付着することもあるため、靴も合わせて拭き取り、換気をして完全に乾かすようにします。

車内にこぼした場合の対処法

車内のような狭い空間でこぼれた灯油が揮発すると、臭いがすぐに広がりやすいため迅速な対処が必要です。まずはドアや窓を全開にして換気し、新聞紙やタオルで灯油を吸い取ります。マットやフェルトシートなどの剥がせるものにこぼした場合は、剥がして丸洗いするのが効果的。剥がせないものにこぼした場合は、消臭スプレーや除菌スプレーなどのアルコールを含んだスプレーで中和してみてください。

絨毯・カーペットにこぼした場合の対処法

絨毯やカーペットにこぼした場合も、最初に新聞紙や雑巾で灯油を吸い取ります。ゴシゴシ擦るのではなく、軽く叩くようにして吸い取るのがポイントです。その後は丸洗いするのが理想的ですが、難しい場合は水で薄めた中性洗剤を布に染み込ませて、灯油をこぼした部分を洗い、水拭きします。

▼こちらも参考に。

灯油の臭いを消すには?車内やカーペットなど場所別の速攻対処法を紹介

灯油は1缶多めに購入するのがおすすめ

並べて置かれた灯油用ポリタンク

灯油を購入する際は、普段使う量に1缶プラスするのがおすすめ。災害などで物流が停止すると、ガソリンや灯油といった燃料の供給も滞る事態が想定されます。実際に、過去の災害では、燃料を求めてガソリンスタンドが混雑するケースがありました。灯油を1缶多めに備えておくと、停電時も暖をとったり石油コンロで調理ができたりと、普段の生活に近い状態を維持しやすくなります

加えて、ガソリンも日頃から満タンを心がけるとより安心です。ガソリンが十分にあると災害時に車の電力を使用できるため、車中避難の選択肢が増えます。

正しい入れ方で灯油を安全に扱おう

電動式ポンプで暖房器具のタンクに給油する様子

暖房器具の故障や事故を防ぐためにも、灯油は正しい方法で給油する必要があります。器具によっても仕様が異なるため、給油する前は説明書を確認することも大切。灯油ポンプの使い方やこぼれた時の対処法も押さえて灯油を安全に扱い、冬を暖かく過ごしましょう。

▼こちらも参考に。

灯油の正しい保管方法|処分の仕方や劣化した灯油の見分け方も解説

#灯油

#灯油保管

タグから記事を探す


カテゴリーから記事を探す


最近の投稿


タグから記事を探す


カテゴリーから記事を探す


最近の投稿