防災視点で選ぶキャンプ用品│使い慣れたギアで災害時の安心を守ろう
キャンプ用品はアウトドアだけでなく、防災用品としても力を発揮します。リュックやランタン、寝袋などの基本的なアイテムに加え、クーラーボックスやポータブル電源などのグッズがあると、停電時にも役立つでしょう。ここでは防災に役立つキャンプ用品のリストや、台風や地震、停電といった災害シーンごとの活用法などを紹介します。
防災で役立つキャンプ用品の基本リスト

軽くてコンパクト、頑丈に作られたキャンプ用品は、災害時にも頼れる存在です。停電や断水、避難所生活など、日常と異なった環境での生活を支えてくれるでしょう。まずは最低限揃えたい基本のキャンプ用品を紹介します。
リュック
避難時は、両手が自由に使えるリュックが欠かせません。災害が起きて避難所まで歩く際には、小さな子どもや高齢者の手を引いたり、傘をさしたりする場面も想定されます。容量は30~40リットル程度を目安に、背負いやすさや防水性もチェックしておくと安心です。
ライト・ランタン・ヘッドライト
停電時や夜間の避難では、足元を照らせる明かりの確保が重要です。両手が使えるヘッドライトは、作業や調理の際に手元を照らすのにも役立ちます。
バーナー・コンロ・クッカー
温かい食事は体力を保つのに欠かせないものです。バーナーなどがあれば、湯沸かしや簡単な調理が可能で、在宅避難に役立ちます。
エアーマット・寝袋
体育館などの硬い床で寝ると体への負担が大きく、寒い季節は底冷えも心配です。膨らませて使うエアーマットや寝袋は持ち運びが楽で、スペースを取りません。
テント
テントは避難所でプライベート空間を確保し、感染症対策にも役立ちます。屋外での休憩や一時避難場所としても重宝します。
クーラーボックス
停電で冷蔵庫が使えない場合でも、食料や飲料を一時的に冷蔵することができます。頑丈なモデルであれば、椅子やテーブル代わりとしても活用できるでしょう。保温機能付きのタイプなら、寒い時期でも中身を温かく保てます。お湯を入れたペットボトルやカイロを入れることで、さらに簡易的な保温も可能です。使用する前に、説明書で保温できるか確認しておくと安心です。
カトラリー・食器
キャンプ用の食器は軽くて丈夫なプラスチックやアルミ製のものが多く、災害時でも便利です。水が十分に使えない状況では、使い捨てタイプが重宝します。折りたたみ式やスタッキングできるタイプなら、リュックや限られた避難スペースにもすっきり収納できます。
ウォータージャグ・水タンク
水を運搬・保管できるグッズは、断水時の生活に欠かせません。安全な水を確保できるため、飲用や調理にも安心して使えます。
あると便利な防災にも役立つキャンプ用品

基本の防災アイテムに加え、充電器やモバイルバッテリー、暑さや寒さに対応できる道具、燃料の備蓄なども意識して準備しておきましょう。
ポータブル電源
キャンプでも便利なポータブル電源は、非常時の電源としても活躍します。停電時やコンセントのない環境でもスマホや照明、家電などを充電することが可能です。モバイルバッテリーに比べて容量が大きく用途も広いため、家庭や避難時の備えとしても頼りになります。
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小型扇風機
夏場の暑さ対策として便利な小型扇風機には、電池式・手回し式など電源がない環境でも使用できるタイプがあります。キャンプや避難時の熱中症対策としても役立ちます。
防寒・保温グッズ
アルミ製の防寒シートやブランケットなどがあれば体温の低下を防げます。さらに寒冷地仕様のアウトドアウェアなどがあると、避難時や屋外での寒さ対策に重宝します。
予備燃料・ガスカートリッジ
バーナーやランタン用の燃料をあらかじめ確保しておくと、災害時や停電時でも安心です。使用前には、容量や使用期限を必ず確認して管理しましょう。
満タン&灯油プラス1缶運動を習慣に

災害時には、一時的に車内で避難したり、ライフラインが停止したまま在宅避難を続けたりするケースも考えられます。その際、キャンプ用品は非常に役立ちます。過去の災害では、燃料や灯油を求めてガソリンスタンドに多くの人が殺到することもありました。こうした混乱を避け、より快適に過ごすためには、車の燃料は常に満タンにしておき、灯油は1缶プラスで備えておく習慣を心がけると安心です。
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防災シーン別のキャンプ用品活用例

実際に災害が起きたとき、どのようにキャンプ用品を使えば良いのかシーンごとに紹介します。
台風が起きた場合
停電を想定して、手の届く場所にランタンやヘッドライトを準備しておきましょう。蒸し暑い時期には、小型扇風機やポータブル電源があると快適に過ごせます。断水時に備えて、ウォータージャグや折りたたみバケツも忘れずに用意します。在宅避難中の調理には、カセットコンロやクッカーを常備しておくと便利です。
地震が起きた場合
リュックに非常用品をまとめておき、揺れが収まったら持ち出せるようにしておきましょう。避難所生活を想定して、快適な睡眠環境を確保できるエアーマットや寝袋、プライバシーを守るためのテントやパーテーションも準備します。停電に備えて、ライトやモバイルバッテリーを常備しておくと安心です。
停電が起きた場合
ランタンやヘッドライトで、生活空間を安全に照らしましょう。冷蔵庫が使えない場合に備えて、常温保存できる食材や、バーナーやクッカーで簡単に火を通して食べられる食材を日頃から用意しておくと便利です。さらに、ポータブル電源やソーラーチャージャーで情報収集や連絡手段を確保し、寒い時期には防寒シートやブランケットで体温を保ちます。
夏の断水・熱中症リスクがある場合
ウォータージャグなどで飲料水を確保し、保冷バッグを使って冷水を保存しておきましょう。小型扇風機や冷感タオルで暑さをしのぐことも大切です。また日差しの強い場所ではテントやタープで日陰を作ることで、子どもや高齢者の体調管理に役立ちます。
冬の停電・低体温症リスクがある場合
停電で暖房が使えないときは、まず寝袋やマットで床からの冷気を遮り、アルミ製ブランケットやカイロで体を温めましょう。クーラーボックスにお湯を入れたペットボトルを入れて保温庫として使えば、簡易的な暖房代わりにもなります。さらに、テントやタープを室内に張って暖かい空気を閉じ込めると、室内の保温効果が高まります。
防災を意識したキャンプ用品選びのポイント

災害時にも使いやすいキャンプ用品を選ぶときは、次の5つのポイントを意識しましょう。
多機能性
寝袋としても使えるブランケットや、モバイル機器を充電できるランタンなど、1つで複数の役割を果たすアイテムがおすすめです。限られた荷物で効率よく対応でき、避難時や自宅待機時にも活躍してくれます。
収納性
避難用リュックに収まるサイズか、収納しやすい形状かも重要なポイントです。軽量で折りたたみ可能な道具やコンパクトな調理器具があれば、災害時の移動や作業がスムーズに行えます。
耐久性
丈夫な素材で、長く使えるものを選びましょう。災害時は荷物が濡れたり、落としたりすることも考えられます。壊れにくいものを選べば、避難中や在宅待機中でも安心して使え、急なトラブルにも対応しやすくなります。
持ち運びやすさ
移動や避難の際に負担にならない軽さのアイテムを選ぶことも大切です。荷物が重すぎると避難行動を妨げかねません。
手入れや管理のしやすさ
洗いやすく乾かしやすい素材や構造なら、災害時でも清潔に使えます。長期保存が可能な食料や水も定期点検しやすいものを選ぶと安心です。
キャンプ用品を防災に活かそう

キャンプ用品はレジャーだけでなく、防災時にも活躍します。基本のアイテムに加えて、便利グッズや季節ごとの対策も意識して備えることが大切です。普段からキャンプやアウトドアで使い慣れておけば、非常時にもスムーズに活用できます。家族構成や住環境に合わせて必要なものを選び、定期的に点検・補充しましょう。
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