記事一覧
  • TOP
  • 防災備蓄
  • 防災ポーチを持ち歩く理由と選ぶべきコンパクトグッズ
防災ポーチの中身

防災ポーチを持ち歩く理由と選ぶべきコンパクトグッズ

防災ポーチとは、外出先で被災した際に役立つアイテムをまとめた物。ここでは防災ポーチを持ち歩くべき理由や防災ボトルとの使い分け、またポーチの選び方や中に入れるアイテムを紹介します。いざという時に備えておきたい燃料の備蓄についてもチェックしておきましょう。

防災ポーチを持ち歩くべき2つの理由

屋外で気分が悪くなった女性

防災グッズを入れる物として、防災リュックを思い浮かべる人も多いでしょう。非常時に自宅から持ち出す防災リュックは「1次の備え」、防災ポーチは災害時に自宅に帰るまでの「0次の備え」とされています。防災ポーチを常時持ち歩くべき理由は次の通りです。

災害時の必需品になる

災害はいつ起こるかわかりません。もしも外出先や公共交通機関で被災した場合、防災ポーチに入れた非常食、暑さや寒さの対策グッズ、衛生用品などを活用すれば、数時間から1日を快適に過ごせます。

非常時以外にも使える

防災ポーチは、災害だけでなく急なケガや体調不良、エレベーターに閉じ込められた時、渋滞など、さまざまな状況で役立ちます。バッグを変える際も簡単に移し替えできるので、ぜひ日常的に防災ポーチを活用しましょう。

防災ボトルとの使い分け

防災ボトルに使えるウォーターボトル

防災ポーチと同じように携帯可能な防災グッズとして、プラスチック製のウォーターボトルを使った防災ボトルがあります。防水性が高く、中身がつぶれないというメリットがある一方で、開口部が狭くて取り出しにくいというデメリットも。

普段小さなバッグを持つ人はボトルではなくポーチを使うなど、自分に合ったほうを選ぶと良いでしょう。あるいは携帯トイレやマスク、緊急用の紙幣といった日常的に使わない物、濡らしたくない物は防災ボトルに入れ、比較的よく使う物を防災ポーチに入れて使い分けをすると良いかもしれません。

防災ポーチの選び方

メッシュの収納ケース

防災ポーチは、実用性を重視して選びましょう。以下のポイントを参考にしてください。

形状

できるだけ軽く、底のマチが少ないタイプだとバッグの中で場所を取りません。開口部が広くて中身を取り出しやすい、チャック式の収納ケースもおすすめです。ポーチに入れたい物の量や、普段使っているバッグに入るサイズを事前に確認しておくと、失敗が少ないでしょう。

素材

中身が見えやすいメッシュ素材や、防水素材が実用性に優れています。なるべく表面に汚れや傷が付きにくい素材を選ぶのもポイントです。

軽さ

ポーチの軽さは150g(Mサイズの卵3個分)以下を目安にします。中に入れる物と合わせてなるべく200〜300gに収めることを目指しましょう。

防災ポーチに入れるべきアイテム

防災ポーチの中身

防災ポーチには必要な物をあれこれ入れたくなりますが、重くなるとバッグの中でかさばり、ポーチを持ち歩くのが面倒になりかねません。外で数時間〜1日過ごせるアイテムを、毎日持ち歩ける重さにまとめることが大切です。

非常食

飴やチョコレートなど、空腹を満たしカロリーを取れる最低限の非常食を準備します。おすすめは、崩れにくくて暑さ・寒さにも対応できる「ようかん」です。夏場は塩分も補給できる塩飴や塩分タブレットを追加します。ミント系タブレットは、歯磨きができない時に口の中をリフレッシュできて便利です。

小型のライト

停電時に手元や足元を照らせるよう、乾電池式の小型ライトも入れておきましょう。スマートフォンの充電が切れた時に重宝します。重さが25g(100円玉5枚分)ほどの軽いライトもあります。

非常用トイレ

洋式トイレやバケツ、ゴミ箱などにセットし、水を使わずに用を足せる非常用トイレも必需品です。ポーチに入れる量は2~3回分を目安にしてください。袋の中に給水シートがセットされているタイプなら、使用後そのまま捨てられて便利です。

防寒ブランケット

アルミ製のブランケットは緊急時の保温シートに使います。体に密着させれば保温に使え、雨風を避けるのにも、敷物としても使えます。

暑さ・寒さ対策

夏は軽くてかさばらない扇子、顔や体を拭けるボディシートで暑さ対策を。寒い季節はカイロを入れておきます。

笛があれば、緊急時に自分の居場所を知らせることができます。小さく軽く、電池も使わない点も魅力です。バッグに付けられるキーホルダータイプや、人間の耳に届きやすい周波数が出せるよう設定された笛も多く販売されています。「防災ホイッスル」などの名前で探してみてください。

衛生用品(マスク、絆創膏、除菌シート)

感染症対策、また粉塵を吸わないためにもマスクは欠かせません。帰宅困難になると長距離を歩いて靴擦れする可能性があるので、絆創膏も入れておきましょう。夏ならば、除菌シートをボディシートで代用できます。

現金

普段現金を持ち歩かない人は、ポーチに緊急時用の現金を入れておきます。また停電時はキャッシュレス決済が使えなくなる可能性があります。釣り銭が少なくて済むように、小銭も準備しましょう。

あまりに小銭が多いとポーチが重くなるので、1000円札、500円硬貨、100円硬貨、10円硬貨をそれぞれ数枚ずつくらいを目安にしてください。ポーチの中に財布を入れるとかさばるので、中身が見えるジッパーバッグなどに入れると軽量化できます。

常備薬・生理用品

被災時はストレスから不調をきたしやすくなります。胃薬や痛み止めなどの常備薬や、女性は生理用品を2,3個入れておきましょう。

遠出用のポーチを作るのもおすすめ

非常用トイレや防寒ブランケットは非常時の必需品ですが、すぐに自宅に戻れる距離の外出だとあまり出番はないかもしれません。そういった物は、遠出をする時用のポーチを別に作って入れるのもおすすめです。

住んでいる地域を離れる時は必ずポーチを携帯し、それとは別にモバイルバッテリーや水をバッグに常備しましょう。

実は防災ポーチに必要ない物

テーブルの上に置かれたコンパス

防災ポーチを持ち歩くことを習慣にするには、何より軽量化が重要です。一見便利そうだけれど実は必要ない物は、ポーチには入れないようにしましょう。

コンパス

スマートフォンの充電が切れた時に役立ちそうですが、実際に活用する場面はなかなかありません。それよりは、オフラインでも利用できる地図アプリを事前にダウンロードしておくことをおすすめします。

参考:東京都防災アプリ

通帳やキャッシュカード

過去の災害時には、多くの銀行で通帳がなくても一定額が引き出せる特別措置がなされてきました。それよりも、保険証や子ども医療受給者証のコピーを防災ポーチに入れておくと安心です。

歯ブラシ

水が使えないと使えない歯ブラシは、防災グッズには不向きです。ミントのガムやタブレットなどを入れておけば、歯磨きができなくてもスッキリ感を得られ、気分転換にもなります。

いざという時に備えて燃料の備蓄も

残り半分になった燃料計

防災ポーチに加えて日常的に意識したい防災行動が、燃料の備蓄です。もしも車に乗っている時に被災した時、燃料が十分になければ冷暖房を付けられず、スマートフォンも充電できません。

そこでおすすめしたいのが「満タン&灯油プラス1缶運動」を習慣にすること。この運動は、大規模災害発生直後にガソリンや灯油が入手困難になることを避けるため、日頃から車の燃料メーターが半分程度になったら満タンにしておくことや、灯油を1缶多めに保管しておくことを推奨するものです。

実は石油ストーブは停電時にも使え、灯り取りにも使える災害対策に優れた暖房機器

です。もしもの時の安心のために、車の燃料が半分程度になったら満タンにし、灯油も1缶多めに備蓄することを習慣にしましょう。

防災ポーチや燃料の備蓄で、いざという時の安心を

防災ポーチを持ち歩く女性

防災ポーチは、災害時だけでなく日常でも役立つ重要なアイテムです。実用性を考えて最小限の物をコンパクトにまとめ、常にバッグに入れて持ち歩けば安心感を高められます。また「満タン&灯油プラス1缶運動」も心がけて、より防災意識を高めましょう。

#災害対策

#防災グッズ

#防災対策